(2019/03/01更新)
レジオネラ症は、レジオネラ属菌による感染症で、劇症型の肺炎と一過性のポンティアック熱があります。
レジオネラ属菌に汚染された土壌の砂じんやエアロゾル(細かい水のしぶき)を吸入することによって発症します。レジオネラ肺炎は2日から10日の
潜伏期間の後、咳、38℃以上の高熱、悪寒、胸痛、呼吸困難が出現し、胸部X線で急速進行性の肺炎の所見が認められます。
レジオネラ属菌は、もともと土壌や水環境に普通に存在する菌です。なお、人から人への感染はありません。
全国の患者発生状況は、7月を中心に増加し、翌3月から5月にかけて減少する傾向が認められており、近年、その季節変動は明確になってきています。
レジオネラ属菌は、ほかの病原菌に比べて感染症はそれほど強くないといわれています。
しかし、免疫力の低下した人(高齢者、幼弱者、免疫不全者等)や基礎疾患(糖尿病患者、慢性呼吸器疾患者等)を持っている人の場合、感染する
リスクが高くなります。また、職業的にレジオネラ属菌を吸い込む恐れがある人(園芸や土木業務従事者、入浴施設や冷却塔の清掃業務従事者等)は
レジオネラ属菌を含んだエアロゾルを吸い込まないように作業時にマスクを着用するといった注意が必要です。