松江市教育委員会
いま、学校教育のあり方が様々に論議検討されているが、松江市の学校教育の方向性については、今後の社会情勢等の推移を見極めながら、基本的には国において示される制度や教育内容等の方針を踏まえ、教育施策等を企画し、展開していくこととなる。しかし、近年の地方分権の流れの中で市町村教育委員会は、これまで以上に主体的にこれからの教育を構築していくことが求められているところであり、松江市の学校教育がめざす方向性を「学校教育ビジョン」とし、その観点に立って学校が共通して取り組むべき教育内容を「松江市学校教育プラン」として策定するものである。(こちらの図を参照)
1 求められる教育の充実
学校教育には、「確かな学力」や「豊かな心」、「健やかな体」のバランスのとれた児童生徒を育むという基本的な考え方が今後も維持されると考える。さらに、昨今の学力や基本的生活習慣等に関わる論議の高まりを踏まえて、学ぶ意欲の高揚、基礎基本の確実な定着による自ら学び自ら考え行動する力の育成、学習習慣の確立、国際社会を日本人としての自覚をもって生きる力の養成などが求められている。
また、指導内容や指導体制についても個に応じた教育等の充実がさらに求められ、少人数授業や習熟度別指導などの指導方法、コース別授業や選択教科履修などの多様な履修体制の推進、さらに、発展的学習や教科の専門的内容を深めるような小学校教科担任制の推進も考えられる。併せて、個のニーズに応じた教育の充実から通常の学級に在籍する児童生徒も含めた特別支援教育の充実も必要とされる。
2 教職員の指導力の向上
これからの時代を見据えた学校教育の実現のためには、尊敬され、信頼される質の高い指導者を養成することが重要である。指導者の資質の向上のためには、研修、評価、指導・支援等のサイクルを総合的に高めていくことが重要である。また、教育は日常的に研究と実践の両面が推進されていくことが重要であり、そのような機会を一層充実することも必要である。
さらに、指導力の向上には優れた知識・技能等を持つ学校外の人々の協力を得ていくことも大切であり、このことは子どもたちだけでなく指導者等への研修の機会にもなり、学校現場の活性化につながるものと考える。
3 学校の主体性と保護者・地域との協働運営
これからの学校は、保護者や地域(市民)の意見や要望を的確に反映し、学校が主体的に特色ある学校づくりを進めていくことが重要である。しかし、今後の教育は学校だけでは達成できない要素も多く、保護者や地域(市民)には、学校とともに地域の教育を支えるという認識のもと、学校運営にも積極的に参加協力をしていく協働運営の意識をもつことが大切である。このことは「開かれた学校づくり」の考え方であり、そのために学校は、自己評価をはじめ外部評価の実施やその公表に努める必要があり、その仕組みを構築することが求められる。さらに、学校評議員制度等の積極的な組織化や活用を通じて、保護者や地域(市民)の学校運営への参画を促進していくことも必要である。
4 松江らしい特色ある教育の推進
国際文化観光都市である松江市は、歴史と文化が活きる地域であり、国際的感覚や国際的視野をもった人材の育成もめざしている。また、山や川、海や湖など自然環境に恵まれ、伝統文化が様々な形で受け継がれている地域である。学校が各地域の特色を教育内容等に活用し、活動を展開していくことは、児童生徒の学ぶ意欲の向上にもつながると考える。さらに、市内には大学や県(私)立学校等の教育関係機関が設置されており、連携した教育体制等への取組もおおいに期待できる。
このような教育資源を生かした取組の推進には小学校と中学校が一貫・連携し、地域とともに特色ある教育を創造することが必要である。