部門名 | 一般土木工事(大規模) |
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工事名 | 市道才軽尾線道路改良その12工事 |
工期 | 令和元年7月5日から令和2年3月19日まで |
工事場所 | 美保関町 |
表彰事業者名 | カナツ技建工業(株) |
代表者名 | 代表取締役金津任紀氏 |
表彰技術者名 | 監理技術者水野豪貴氏 |
工事概要 | 施工延長L=176m 水路工L=173m 舗装工A=781m2 ブロック積工A=228m2 大型ブロック積工A=107m2 |
表彰理由 | 本工事は、緊急車両等の通行を容易にするため現道の拡幅改良を行ったもので、水道管、電柱等の支障物件が多く、工程監理に注意を要する工事でしたが、適切な監理により工期内に竣工しました。また、出来形、品質管理、出来栄えも良好で、全体として優良な工事でした。 |
市道才軽尾線は、松江市美保関町の南側を通る県道境美保関線と、北側の才浦地区・軽尾地区を結ぶ路線である。さらに、雲津地区方面へ延びる林道美保関線とも接続しており、重要な生活道路として大きな役割を果たしている。
しかしながら、島根半島の急峻な地形に建設された峠越えの路線であり、幅員が狭く急勾配で見通しも不十分であるなど、かねてより一般車両やバス、緊急車両等が通行するうえでのリスクが懸念されていた。そのため、林道美保関線との一体的な整備により、道路ネットワークを形成し、才浦地区・軽尾地区の利便性を高めることを目的に、平成23年度から道路改良事業が開始された。
表彰技術者であるカナツ技建工業株式会社の監理技術者(当時)水野豪貴氏は、受賞の感想についてこう話す。「素直に嬉しいです。工事に関わった方々や、地元の方々の工事に対するご協力のお陰だと思います。」
本工事では、176.5mの区間において、ブロックを積んでの拡幅や舗装、水路の整備などが行われた。道路が曲がりくねった山あいの区間であり、施工には神経を使う。「本工事で心掛けたことは、カーブ区間のブロック積や水路等の構造物を見映えよくきれいに設置することです。」と水野氏は語る。
また、工事期間を短縮するため、作業班を2班に分けて、別々の場所で同時に施工が行われた。水野氏は「苦労したことは、工程計画と仮設計画です。細長く狭あいな工事区間でしたが、作業班2班以上で施工を進められるよう、日々工程計画や仮設計画を立案しました。」と当時を振り返る。
水野氏に、仕事における今後の目標を聞いた。「当たり前のことですが、とにかくケガをしないことです。これからも色んな現場で経験を積み、技術者として成長していきたいです。」。建設業のやりがいについては、「自分が携わって完成した道路や橋がずっと残ることだと思います。工事中はたくさん苦労することがありますが、完成した時の喜びや感動はとても大きいと思います。」
これから建設業界を目指す人に対しては、「自分が携わったものが地図に残る、やりがいのある仕事です。建設物が完成したときの達成感はとても大きいです。また、ICT施工への変革を迎えています。若い方が活躍できる職業になると思います。」と魅力を語った。
最後に、水野氏が所属するカナツ技建工業株式会社について紹介してもらった。「社員同士の仲が良く、役職に関係なく自由に意見が言いやすい、職場の雰囲気です。」
完成へ向けて進む十年越しの事業が、地域の結びつきをより強くする。